Spring Boot DB連携

Atomikosによる分散トランザクション処理を実装してみた(ソースコード編)

今回も引き続き、Atomikosを利用した分散トランザクションの実装について述べる。ここでは、具体的なサンプルプログラムのソースコードと、Atomikosを利用するために必要なDB更新内容を共有する。

前提条件

下記記事を参照のこと。

Atomikosによる分散トランザクション処理を実装してみた(完成イメージ編)複数のデータベース間で一連のデータ操作を行うことを「分散トランザクション」といい、分散トランザクションにおいてデータの整合性を管理できる...

作成したサンプルプログラムの内容

作成したサンプルプログラムの構成は以下の通り。
サンプルプログラムの構成
なお、上図の赤枠は、前提条件に記載したソースコードと比較し、変更になったソースコードを示す。赤枠のソースコードについては今後記載する。

build.gradleの内容は以下の通りで、atomikosを利用するための設定を追加し、カスタムログ出力関係のライブラリを削除している。

また、application.ymlの内容は以下の通りで、プライマリ/セカンダリ両方のデータベース情報と、SQLログ出力情報を追加している。

また、application.ymlのデータベース情報は、以下のクラスで取得している。

さらに、データベースの設定と使用するMapperクラスの紐づけは、以下のクラスで実施している。

また、PrimaryデータベースのMapperクラスと参照するXMLファイルの内容は以下の通りで、配置場所を変更したものの、内容は前提条件のプログラムと変えていない。

さらに、SecondaryデータベースのMapperクラスと参照するXMLファイルの内容は以下の通りで、内容はデータ更新系のみとなっている。

また、トランザクション管理を行うJtaTransactionManagerオブジェクトの定義内容は、以下の通り。

さらに、サービスクラスの内容は以下の通りで、deleteByIdメソッド・createOrUpdateメソッドの戻り値をvoid型からint型に変更している。

また、サービスクラスの実装クラスは以下の通りで、deleteByIdメソッド・createOrUpdateメソッドでは、JtaTransactionManagerクラスを利用した分散トランザクション管理をしていて、Primaryデータベース・Secondaryデータベースの両方を更新する仕様になっている。また、データ参照はPrimaryデータベースから取得するようにしている。

さらに、コントローラクラスの内容は以下の通りで、データベース更新エラー時にエラー画面に遷移するように修正している。

その他、新しく作成したエラー画面のHTMLは、以下の通り。

その他のソースコード内容は、以下のサイトを参照のこと。
https://github.com/purin-it/java/tree/master/spring-boot-atomikos-2/demo

データベースの権限変更

先ほどのサンプルプログラムで、前提条件の記事の「完成した画面イメージとログの共有」に記載した画面動作は実現できるが、一定時間毎に「javax.transaction.xa.XAException: null」というエラーログが出力されてしまう。

これを防ぐためには、下記サイトに記載されている権限設定を行う。
https://blog.csdn.net/qq_37279783/article/details/89137766

実際に、sysユーザーでログイン後に実行したSQLは以下の通り。

権限変更の実行

要点まとめ

  • Atomikosを利用できるようにするには、build.gradleに「spring-boot-starter-jta-atomikos」を追加する。
  • データベースとMapperクラスの紐づけするには、@MapperScanアノテーションのbasePackages属性でMapperオブジェクトを指定し、sqlSessionTemplateRef属性で指定した(接続先データベース情報を含む)SqlセッションTemplateオブジェクトを関連付ければよい。
  • Atomikosによる分散トランザクション管理には、JtaTransactionManagerクラスを利用する。