Azure基本

Azure App ServiceやAzure FunctionsをJUnitでテストをしてみた

Azure App ServiceやAzure Functionsを利用したプログラムは、他のJavaプログラムと同様に、JUnitを利用してテスト用プログラムを書くことができる。

今回は、Azure App Service上でAzure Functionsの関数を呼び出しているコントローラクラスと、Azure FunctionsでHTTP要求に応じた結果を返却するハンドラークラスのテスト用プログラムを作成してみたので、共有する。

前提条件

下記記事の実装が完了していること。

Azure App ServiceからAzure FunctionsにPost送信してみた(ソースコード編)今回も引き続き、Azure App ServiceからPost通信によってAzure Functionsを呼び出す処理の実装について述べ...

また、プログラムの実行結果が以下の記事の通りであること。

Azure App ServiceからAzure FunctionsにPost送信してみた(前提条件と実行結果)Azure App ServiceからAzure Functionsを呼び出す際、Get通信だけでなく、リクエストパラメータを含むPos...

結果として、SQLデータベース上のUSER_DATAテーブル、M_SEXテーブルには、以下のデータが入っていることになる。
前提条件_1

前提条件_2

作成したテスト用サンプルプログラム(App Service側)の内容

作成したサンプルプログラム(App Service側)の構成は以下の通り。
サンプルプログラムの構成(AppService側)
なお、上記の赤枠は、前提条件のプログラムから追加・変更したプログラムである。

pom.xmlは以下の通りで、Spring Boot 2.4.0でJUnit 4のテストクラスを利用するための設定を追加している。



また、テストクラスの内容は以下の通りで、MockMvcを使ってコントローラクラスのメソッド呼び出すと共に、RestTemplateクラスのメソッドをMock化して呼び出している。

その他のソースコード内容は、以下のサイトを参照のこと。
https://github.com/purin-it/azure/tree/master/azure-junit-test/demoAzureApp



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作成したテスト用のサンプルプログラム(Azure Functions側)の内容

作成したサンプルプログラム(Azure Functions側)の構成は以下の通り。
サンプルプログラムの構成(AzureFunctions)
なお、上記の赤枠は、前提条件のプログラムから追加したプログラムである。

<2021年4月13日 追記>
spring-cloud-function-dependenciesのバージョンは、2021年3月16日にリリースしたバージョン3.1.2を利用すると、1つのAzure Functions内に複数のファンクションを含む場合の不具合が解消できている。


その場合、Handlerクラスの継承するクラスを「AzureSpringBootRequestHandler」クラスから「FunctionInvoker」クラスに変更する。


spring-cloud-function-dependenciesの3.1.2を利用した実装サンプルは、以下の記事を参照のこと。

spring-cloud-function-dependenciesのバージョンを最新(3.1.2)にしてみたこれまでこのブログで取り上げてきたAzure Functionsのサンプルプログラムでは、spring-cloud-function-d...

テストクラスの内容は以下の通りで、GetUserDataListHandlerクラスのexecuteメソッドを呼び出した結果を確認している。

なお、Azure Functions側のSpring Bootのバージョンは2.3.4.RELEASEなので、pom.xmlの修正は行っていない。

その他のソースコード内容は、以下のサイトを参照のこと。
https://github.com/purin-it/azure/tree/master/azure-junit-test/demoAzureFunc



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サンプルプログラムの実行結果

サンプルプログラムの実行結果は、以下の通り。

1) App Serviceのコントローラのテストを実行した結果は以下の通り。なお、このとき、App Service側のSpring Bootの起動と、Azure Functionsを起動する「mvn azure-functions:run」というコマンドの実行は、共に行っていない。
サンプルプログラムの実行結果_1_1

サンプルプログラムの実行結果_1_2

2) Azure Functionsのテストを実行した結果は以下の通り。なお、このとき、Azure Functionsを起動する「mvn azure-functions:run」というコマンドは実行していない。
サンプルプログラムの実行結果_2_1

サンプルプログラムの実行結果_2_2

要点まとめ

  • Azure App ServiceやAzure Functionsを利用したプログラムは、他のJavaプログラムと同様に、JUnitを利用してテスト用プログラムを書くことができる。
  • Azure App Serviceのコントローラクラスのテストは、MockMvcを使ってメソッド呼び出したり、RestTemplateクラスのメソッドをMock化して呼び出したりできる。
  • Azure FunctionsでHTTP要求に応じた結果を返却するハンドラークラスのテストを行う際は、生成したAzureSpringBootRequestHandlerクラスのオブジェクトをcloseするのを忘れず行う必要がある。